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業務改善とは?初心者でも実践できる!具体的な方法を徹底解説

業務改善とは初心者でも実践できる具体的な方法を徹底解説

日々の仕事の中で「やることが多すぎて、仕事が終わらない…」「毎日同じ作業の繰り返し」「ルーティン作業がめんどう…」と感じるたことは、誰しも1度はあるでしょう。一方で何となく改善したい気持ちはあるけど「業務改善」と聞くとシステム導入や、専門知識が必要というイメージがあるかもしれません。

しかし業務改善の第一歩は、お金をかけず、すぐ実践できる小さな工夫を積み重ねることです。あなたの毎日の仕事を見直すことがスタートライン。今回は複雑なプロセスは一切なし。誰もがコストゼロからスタートできる、具体的な業務改善方法を紹介します。ストレスや残業時間を減らす最初の一歩を踏み出しましょう。

目次

業務改善とは何か?そもそもの目的やメリットを理解しよう!!

業務改善とは、日常の業務から「ムダ・ムリ・ムラ」を見つけ、取り除くこと。そして継続的に業務の質をあげ、効率をよくすることを繰り返すことです。必ずしも大きな予算を組み、プロジェクトチームを立ち上げる必要はありません。あなたの日常業務の中で「ちょっと面倒くさい」をなくすことも、立派な業務改善の一つです。

業務改善の目的とメリット

業務改善は「小さな力で、大きな成果を出す」こと。つまり生産性の向上です。これは会社のためだけではありません。働くあなた自身のメリットもなることです。では具体的な効果を紹介しましょう。

ワークライフバランスの向上

効率化によって残業時間が削減すれば、プライベートを充実させられるでしょう。また日々、心に余裕を持って生活することができます。

ストレスの軽減とモチベーションの維持

複雑で面倒な作業はミスを起こしやすいだけではありません。精神的にも大きな負担となっているはず。しかし改善が成功すれば、大きな達成感が得られます。また、生まれた時間的・精神的余裕をスキルアップに充てれば、経験が底上げされ、いずれはあなたの評価にもつながるでしょう。その結果がモチベーションアップになり、好循環が生まれるのです。

コストの削減

作業時間の短縮は、人件費を含むコスト削減に直結します。数字にも表しやすいため、会社があなたを評価しやすいという特性があります。会社のためだけでなく、あなた自身のためにも常にコスト意識を持つとよいでしょう。

品質の安定と向上

作業を標準化するとミスが起こりにくくなり、作業時間も減る傾向があります。標準化された業務はマニュアルを作成し、誰でもできる業務に落とし込みましょう。マニュアル化すれば、あなたの業務負担が軽くなるだけではなく、仕事の質も安定します。会社だけでなく、あなた自身の信用にもつながるでしょう。

業務改善は、あなたやチームメンバーの負担軽減やコスト削減だけでなく、クライアントへ確かなサービス提供にもつながるのです。

業務効率化との違いは?

「業務改善」と同様に、「業務効率化」も耳馴染みがあるのではないでしょうか。しかし、それぞれ次のような違いがあります。

業務効率化

方法」そのものを変えることがメイン。例えば、郵送やメールで送っていた書類を、クラウドで共有してスピードアップする、といった「手段の変更」です。

業務改善

業務改善は「現在の業務」が要・不要から検討し、「業務効率化」を含めて広く改善すること。「ムダ」を見つけるとともに、「そもそもその書類は必要なのか?」「このプロセスは飛ばせないか?」という点で、改めて業務を見直します。そして最終的に「ムリ」や「ムラ」を減らすことで、大きな業務改善につながりやすい点が特徴。

目的やメリットをつかんだら、具体的に行動してみましょう。まず、あなたの日常業務を振り返ることが大切です。現状を確認しないまま改善策を考えても、何も思い浮かばなかったり、一時的な効果で終わってしまったり、最悪の場合には悪化させるかもしれません。初心者でも明日からすぐに実践できる、現状理解と課題発見の具体的なステップを紹介します。

業務改善の現状理解と課題発見! 業務を「見える化」するコツ

はじめに行うのは、あなたが行っている業務を「見える化」すること。まずメモ用紙などに1日の業務の流れを書き出したり、業務ごとのフロー図を描いたり、箇条書きで作業ステップを書き起こします。客観的にあなたの業務を振り返りましょう。

ムダ・ムリ・ムラを発見する

業務を「見える化」できたら、そこに潜む3M(ムダ・ムリ・ムラ)を見つけだします。次の質問項目に沿って、一つずつあなた自身に質問していきましょう。

スクロールできます
改善対象質問ヒント
ムダ「この作業はどのような目的があるか?」
「この情報は誰の(何の)ためにまとめているのか?」
「この作業はやめたら誰が、どう困るのか?」
誰も見ない資料や、形式的なチェック作業を廃止する。
ムリ「業務が特定の誰か一人に集中していないか?」
「現実的に可能なスケジュールか?」
「ミスの発生は業務量が多すぎる・プロセスが複雑すぎるからではないか?」
「適材適所で業務が行えているか?」
業務量を分散やスケジュール調整、業務プロセスを見直す。
ムラ「人によって、作業スピードや結果に差がないか?」
「閑散期と繁忙期で、業務の質に変化はないか?」
「属人化していないか?」
マニュアル作成や、手順を標準化する。

この問いかけによって、「大変な業務」「嫌いな作業」といった感情的な理由ではなく、理屈から「やめるべき」「変えるべき」理由が見えてきます。

しかし「業務が忙しすぎて、集中して考えられない」という悩みもあるでしょう。その時は次の3点を意識し、あなたの業務を見つめなおしてください。

  • ミスしたら大事になるタスク
  • 苦手だと感じるタスク
  • 面倒と感じるタスク

実は「面倒だ」「苦手だ」と感じる状態は、すでに改善の余地があるということ。ただ、そのサインを見逃しているだけなのです。まずは3点に絞って、簡単に振り返ってみましょう。そして振り返る余裕が生まれたあと、あらためて3M(ムダ・ムリ・ムラ)に沿って改めて業務を見つめなおしてください。また見つけた課題は、気づいたときに必ずリストアップしておきましょう。

目標設定と優先順位づけ

限られた時間で一気に改善しようとしても、結局何も達成できません。そこで3Mの課題がリストアップされたら、次に「目標設定」と「優先順位付け」を行います。

目標設定

いきなり「残業時間をゼロにする」というような目標は、達成が難しいもの。まず「複数の小さな会議を一つにまとめる」「日時の作業をどうしたら10分短縮できるか検討する」といった、小さくても効果が数値化しやすい目標を設定しましょう。

優先順位つけ

それぞれの課題を優先度で分類し、取り組むべき順番を決めます。

優先度基準具体例
最優先手軽で、効果が大きいもの誰も見ていない報告書も作成の廃止
●内容の薄い会議を、メールで完結できないか検討・提案
次に優先手軽だが、効果が小さいもの●PCのショートカットキーや機能を覚える
優先度低手間がかかるが、効果も大きいもの●複雑な業務フローを抜本的に見直す

ビジネス上で大きな問題が発生していない場合、最優先にすべきはインパクトではありません。即効性が何より大切です。すぐに達成できることから手を付け、少しでも負担を軽くしてください。軽微でも多くの改善を行うことで、結果として時間的余裕ができるはず。その生まれた時間を、大きな改善の作業時間に充てましょう。

小さな業務改善を繰り返し、日々の業務プロセスを簡潔にしていくこと。それが残業時間や、コストの削減につながります。

業務改善は小さく始めよう!!今日から試せる具体的な3ステップ

優先順位が決まったら、いよいよ行動しましょう。先に述べた通り、大きな改善はすぐには難しいもの。まず「明日から仕事が少し楽になること」を目標にしてください。特別な予算や、面倒な上司の承認は不要。スモールスタートで大きな効果を生む、3ステップをご紹介します。

習慣化した業務をリスト化し「やめる」「減らす」

最も効果的でありながら、最も見落とされがちな「作業をなくす」こと。よく「やること」はリストアップしますよね。しかし「やめること」のリストアップは、あまり馴染みがありません。「本当にその業務は必要なのか?」「その作業はなくても、仕組みを変更すればカバーできるのではないか?」という点で確認しましょう。

やめる

ムダな業務そのものを廃止できないか、検討してみましょう。習慣化され、形ばかりの業務になっている作業がターゲットです。

実は誰も見ていない報告書や資料の作成

「この報告書は誰が、何を目的に使っていますか?」と確認し、不要であれば上司に中止を相談しましょう。

なんとなく開かれている定例会議

当初の目的から曖昧になってしまった会議、参加者が発言しない会議など。
メールやチャットでの情報共有に切り替えることを検討しましょう。

不要なCCや承認ルート

関係のない人にまでメールをCCで送る習慣は、受信者の時間をムダにします。本当に必要な人にだけ送りましょう。

もし中止した後でも、再開することはいつでもできます。一度やめて、必要性を再確認することも有効でしょう。

減らす

必要な作業でも頻度や量を減らしたり、シンプルなプロセスにしたりすることで、作業時間を短縮できないか検討しましょう。

チェック作業の単純化

煩雑な作業が減らせないか、作業プロセスを見直しましょう。例えばチェック項目から有効性が低い項目を減らす、1度で確認できるような仕組みを作るなど。より簡単なプロセスへ変更したりできないか、また、どうしたら実現できるかを検討しましょう。

定例会の開催回数を減らす

必要な定例会であっても、毎回議題が豊富とは限りません。その場合、開催頻度を減らすことを検討しましょう。また会議メンバー同士で事前に議題を共有し、緊急性がない場合は開催をスキップするなど、実情に合わせて実施する方法を提案しましょう。

入力回数の削減

同じ情報を、何度も複数のドキュメントへ入力していませんか?入力箇所を一つに絞る工夫を考えましょう。

最初から完璧を目指さない

もし完璧を目指して、必要以上に時間をかけている資料作成があれば「必要最低限のクオリティ」に留めましょう。特に新規の資料作成は、作成後に手直しは入ると考えてください。最初は7割程度の仕上がりを目指して、上司やメンバーにチェックをお願いしましょう。そのフィードバックを元に完璧に仕上げることで、手直しの時間や回数を減らしてください。

手順を「変える」「まとめる」

すべての煩雑な業務を「やめる」「減らす」ことができるわけではありませんよね。それでも手順を変えるだけで、効率化できる場合があります。これまでの非効率で生まれた「ムラ」や「ムリ」を解消するためのステップです。

変える

作業の順番や担当者、場合によって作業場所を変えることで、流れをスムーズにします。

ボトルネックの解消

いつも特定の担当者の「対応待ち」が発生し遅れが発生する場合、作業の順番を入れ替えられないか検討してください。難しい場合、どうしたらスムーズに流れるか、何が問題になっているか、担当者と協議しましょう。思わぬ改善方法が見つかるかもしれません。

物理的な見直し

よく使う資料やツールを手の届きやすい場所に置いたり、アクセスしやすい場所に保存したり、作業しやすい環境を整えることでムダをなくしましょう。

担当者の入れ替え

作業のムラやムリが発生している場合、作業の割り当てを見直すと効果的なケースも。たとえば業務の分担割合を変更するだけでなく、それぞれ得意とする作業に再分配することも有効です。

まとめる

関連する作業をまとめて行うことで、全体的な効率化を図ることができます。

メールチェックの時間

メールやチャットの通知が来るたびに中断していては、非効率です。朝10時から、ランチ後すぐ、などとチェックする時間を決めて集中して処理しましょう。

ルーティン作業のブロック化

データ入力やファイリング作業などは、まとまった時間を確保しましょう。作業の切り替えにかかるムダな時間を削減できます。しかし、溜め込みすぎると大きな作業時間を確保しなければいけなくなるため、ほどほどに。

お金をかけない「ツールの活用」

新たなシステムを導入する必要はありません。あなたが日常的に使っているPCやソフトに備えられている機能だけでも、劇的な改善が可能です。しかしその機能を「知っているかどうか」が効率の分かれ道。今日から使えるPCの活用例をご紹介します。

ショートカットキーの徹底活用

コピー&ペースト(Ctrl+C・Ctrl+V)だけでなく、「ファイルを保存」「ひとつ前に戻る」など、使用頻度の高いPCのショートカットキーを覚えるだけで、マウス操作のムダが激減します。

ExcelやGoogleスプレッドシートの関数

SUMやVLOOKUPなど、基本的な関数を使うだけで、手計算や手作業でのデータ集計・転記ミスがゼロになります。

メモ・タスク機能

Outlookにあるタスク管理や、Windowsの「付箋」、Macの「メモ」機能などを使って、頭の中の情報をすぐに書き出し、整理する習慣をつけましょう。

検索機能の活用

ファイル名やメール本文の検索機能を使いこなし、書類や情報を探すムダな時間を削減しましょう。

これらの小さな工夫を実践することが、あなたの仕事の質とスピードを確実に向上させます。

業務改善を定着させるには? 継続的に見直すための確認ポイント

Before/Afterで時間を測ってみる

業務改善へのモチベーションにつながるのは、「効果が出ている」という実感です。なんとなく楽になったという感覚だけでは、1度きりの改善で満足して終わり。悪いケースでは忙しくなったときに元のやり方に戻ってしまうこともあります。そこで改善策を実行する前後で、必ず効果を「数字」で表すようにしましょう。

改善前

改善を始める前に、その作業にかかる時間をストップウォッチで計測したり、週の回数や月のコストを記録したり、数値化できるよう準備します。

改善後

改善策を実行後、慣れてきたころ合いで再び同じ条件で測ります。数値によって「見える化」することで、あなたの感覚だけではなく、あなたの取り組みを具体的に示すことができます。たとえ小さな成果でも必ず記録しましょう。

  • 毎週1時間かかっていた書類作成が30分になった(=2時間/月の削減)」
  • 毎日15時間かかっていた配信レポートが5分で作れるようになった(=3時間/月の削減)

このように作業ごとの削減時間は小さくても、月間や年間の数値としてまとめることで、定量的に示すことができます。具体的な数字は、上司やチームメンバーからあなたの評価への根拠になるだけでなく、モチベーション維持につながります。

PDCAサイクルで習慣化する

業務改善は一度で終わるものではありません。そのため業務改善を「習慣化」する必要があります。そこでPDCAサイクルを意識的することが大切。PDCAとは、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Action(改善)の頭文字をとったフレームワークのことです。このサイクルを何度も繰り返すことで、改善の精度が高めながら、習慣にしましょう。

Plan(計画)

「ムダ・ムリ・ムラ」を基に「〇〇の作業時間を30分減らす」という具体的な目標と手順を立てます。

Do(実行)

立てた手順に沿って、実際に改善策を実行します。

Check(評価)

Before/Afterの作業時間等を測定し、計画通りに効果が出たか、他に問題は起きなかったか評価します。

Action(改善)

評価の結果、うまくいかなかった部分は改善策を見直し、次のPlan(計画)に活かします。うまくいった部分は標準的な手順として定着させます。

このPDCAサイクルを1週間や1ヶ月といったスパンで回すことで、改善自体があなたのルーティン業務となり、定着につながります。

チームや周囲を巻き込むメリットと伝え方

業務改善は、自分一人で完結するものではありません。あなたの改善によって、他の人の業務にムダを生む可能性もあるでしょう。あなたの所属チーム以外に原因があるケースも無視できません。最大の効果で定着させるには、チームや周囲を巻き込むことが必要不可欠です。

巻き込むメリット

あなたの考えた効率的なやり方をチームや同僚へ共有し、全体の生産性の向上が期待できます。また、周囲の協力を得ることで、あなただけでは変えられなかった「部門間の壁」のような大きな課題にも対処できる可能性も。また実は「巻き込む力」自体も、会社が従業員へ期待している素養の一つです。

効果的な伝え方

協力を求める際、「私が大変だから変えてほしい」と伝えても、相手の協力は引き出し難いでしょう。しかし「この変更で、全体のプロセスがこのようにシンプルになります」「完了まで、全体として30分短縮されます」というように、相手やチーム全体にとって具体的なメリットを伝えましょう。短縮される時間や、シンプルでわかりやすい業務フロー図を示すことで、周囲からの協力が引き出しやすくなります。

小さな成功をシェアすることで、業務改善は一時的な努力ではなく、企業文化として根付いていくのです。

まとめ

業務改善は必ずしも特別なシステムや予算を必要とするものではありません。日々の仕事を見直し、「ムダ・ムリ・ムラ」を無くすことがスタートラインです。

  • 現状理解し業務を「見える化」して、課題を発見する。
  • 「やめる」「減らす」「変える」「まとめる」を実行するだけでスモールスタートできる。
  • PCにある既存の機能を活用すると、さらに改善が加速する。
  • 改善の前後で時間を測り、PDCAサイクルで継続的に見直し、改善を定着させる。

小さな改善も習慣になれば、残業時間の削減、ストレスの軽減、そして仕事の質を向上させることができます。その積み重ねが「あなたの成果」として実を結ぶでしょう。ぜひ今日からできる「見直し」を行い、最初の一歩を踏み出してください。

業務改善とは初心者でも実践できる具体的な方法を徹底解説

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